本文へ移動

地盤調査と改良

108-hon.gif 家を建てる土地について・・・

強い家は基礎を固めた土台が必要!!

地盤調査とは?

地盤調査とは、土地を地質学的と土質工学的に調べることを言います。
地質学とは、 土地の地盤の層が、今までどの様に蓄積されてきたかを調べます。 (遺跡発掘調査、地震の活断層調査、等)
土質工学とは、 土地を物理学的と力学的に、現状地盤がどの様な状態か調べて改良することです。 (造成工事、埋め立て工事、ダム建築工事、飛行場建設、ビル建築、等)
すなわち地質学は、土地地盤の深部を調べ、土質工学は土地地盤の比較的浅いところを調べます。
中、低層住宅建築に直接関係があるのは土質工学のほうですが、地質学を抜きにして建築設計をするのは、危険です。
双方のデータと資料を合わせて検討することが、もっとも安全な建築設計といえます。
 

地盤調査の目的と役割

人々の生活の場である住居、生産活動の拠点としての工場など、その種類・目的・規模の差異を問わず共通しているのが、それらの構造物がすべて地盤の上に建設されているという事です。
この様な各種の構造物を安全で機能的、かつ経済的に建設する為に、設計・施工に先だって必要な地盤情報を得ることが地盤調査の大きな目的の一つです。
すなわち、地盤が構造物や施設を安全に支持できるかどうか、またできない場合には安全に支持するための方法を技術的に調べることが調査の要点となります。
地盤の条件と構造物の規模によっては、それ自身の重みなどによって、地盤が変状することが多発しています。
不等沈下以外にも、わが国では集中豪雨・台風・地震などに起因する斜面崩壊や液状化などの地盤災害が多発しています。
 

建物が地盤に与える影響

中、低層住宅の場合、建物と基礎の荷重が地盤に与える影響震度は、一般的に10メートルまで、といわれています。
10メートルまでの地層にN値3以下、1平方メートルの地耐力が3トン以下の層が見つかれば要注意です。
 
国土交通省の一般住宅向けの軟弱地盤の判定基準は、基礎の底盤から2メートルまでの層にスウェーデン式サウンディング調査の結果、100kgの荷重で自沈(回転をあたえないでそのまま沈む)する地層であるか、2〜5メートルに50kgの荷重で自沈する地層がある場合は、適切な地盤補強をするように指導しています。
建物を指させているのは基礎ですが、その建物と基礎を支えているのは地盤です。
頑丈な建物、頑丈な基礎、頑丈な地盤。この三つです。
この三つのうち一つでも欠けると、安全な建物は完成しません。
 
建物と基礎の頑丈さは、目で見てある程度判断できますが、地盤の頑丈さは、目で見ても表面的にしかわかりません。
実際に硬い地盤(支持層)まで、調査して見ないとわかりません。
よく現状の建物を解体して建て替える時に「前の家は大丈夫だったから、今度の家も大丈夫」と耳にしますが、実際には解体の時に基礎底盤よりも深い部分まで土を攪拌していますし、浄化槽などがあると撤去のため深い部分まで掘り下げてあります。
また昔の家と違い、現在の住宅は設備関係一つを取り上げても家の重量が重くなっています。
 

軟弱地盤とは?

軟弱地盤とは、地盤調査を行ったうえで、1平方メートルあたりの地耐力が3トン未満の地盤のことを指します。
一般住宅の場合、1平方メートル当たりの地耐力が、地盤の表層部分から約2メートルに渡り3トン以上の状態が続いていれば、基礎の形状によって対応できます。
しかし、近年の住宅は余裕のある土地に建てることが少なく、むしろ余裕の無い土地に少しでも広いスペースで建てられるような設計が目立ってきています。
限られたスペースで無理をして建てるわけですから、家の重心がセンターに来るような設計をするのは、難しいことです。
つまり、家の荷重を支えているのは基礎であり、その家と基礎を支えているのは地盤であるということを忘れないでください。
家全体の荷重がセンターに来るのではなく、どちらかにずれているのであれば、1平方メートルあたりの地耐力が3トン以上あっても、地盤自体が家と基礎の荷重を支えきれない自体が起こってきます。
 

不同沈下とは?

不同沈下とは、建物が不均等に沈下することです。
建物の荷重に地盤の強さ(長期許容支持力)が耐え切れない時に起こります。
建物全体が傾いてしまったり、部分的に陥没したり、基礎が折れ曲がったり等、現象は様々です。
不同沈下に対して、建物が均等に沈下することを等沈下といい、実際は沈下しているのですが、沈下量が小さいうちは生活自体に大きな損傷はありません。
しかし、沈下量が大きくなってくると、生活排水の逆流など困った問題も起こってきます。
基礎形状の中にも、等沈下を期待して設計する場合もあります。
ベタ基礎などの浮き基礎系統が代表的です。
 

地盤の液状化とは?

液状化の現象が注目されるようになったのは、1964年の新潟地震の頃からです。
その後、地震のたびに液状化による被害が問題になっています。
液状化とは細かい砂の地盤に起こりやすい現象で、砂が地震などで圧力の強い水に押し上げられて砂と水が混ざり合い、一瞬、液体に近い状態になり支持力を失います。
そして今度は、その状態が治まったとき、逆に上からの水の圧力により締固められ、粒子の間が密になった分だけ沈下が発生します。
 

表層地盤改良工法とは?

他の基礎補強と異なる所は、基礎の下に杭を作るのではなく、基礎の下の地盤を設計の厚み分すべて、セメント系の液状固化材を混合・攪拌・転圧して硬質で均一な安定層を形成するものです。
この工法が日本国内で実施されだしたのは昭和50年代の初期で、実績26年ほどの新しい工法です。
しかし、原理はセメント+水+骨材でコンクリート・モルタルを作るのとほぼ同じです。
ただ、コンクリートとかモルタルに比べて、地盤改良は土粒子が骨材であり、粒径が小さいので、このことを補うように作られたのがセメント系固化材です。
土木工事の路盤安定工に使われたのがスタートですが、近年は建物地盤の安定に多用され、ごく一般的な工法になってきました。
 

・表層地盤改良施工方法

1.基礎の芯から500mm持ち出した所に線を引き、改良範囲をあらわします。
逃げ棒に紐を渡して改良後も改良範囲が判るようにします。
2.改良の仕上げ天端より、少し低めに表層の土をすきとります。
3.固化材を1トンヨウに区割りしたところに定量を均一に散布します。
4.固化材と土を改良底をレベルで確認しながら、色むらがなくなるまで混合攪拌します。
5.改良土を転圧します。
改良厚が300mmを超える場合には、300mmにつき転圧回数を一層ずつ増やして転圧を行います。
6.改良天端の高さの微調整を行った後、もう一度ローラーで転圧をかけて仕上げます。
 

・表層地盤改良工法の長所

バックホウを使用するため、古い基礎や大きな石などが地盤に混入していても、排除しながら工事が進められます。
安定地盤が浅い場所で見つかった場合、比較的安い工事費で施工できます。
 

・表層地盤改良工法の短所

安定地盤が不均一の場合や、傾斜がかかっている場合には、不適応な工法です。
地下水位が改良底面より浅い所に多く存在する場合には、不適応な工法です。
 

・表層地盤改良工法の注意点

この工法は近年、一般的な工法となってきたため、誰でも簡単に施工できるという考え方が広まってきました。
しかし、その考えが時として不備・不良の設計施工をまねくことがあります。
簡単な方法であるがゆえに、慎重な設計と施工が必要であると言っても過言ではありません。
100立方メートルの土を改良して固めると200トンの重量になります。
家と基礎の他に200トンの荷重が地盤にかかるわけですから、きちんと地盤の許容支持力を計算しておかなければいけません。
土の含水比が少ないと、混合土を作ったときに乾燥してパサパサになります。
この時に適度な水を散水しないと、硬化しにくくなります。
TOPへ戻る